これまでは指の使い方や打鍵の仕方について等、身体の細部にわたって詳細に検討してきました。
最終回の今回は、大きな枠組みとして身体を捉え、そこから各部分への検討を行いたいと思います。
▼指先・頭頂・足の先
身体を大きく捉えるためには、身体の各先端を意識に上げることが効果的です。そうすることによって、意識的に捉えられる空間が飛躍的に広がることを感じられます。
大きな空間を感じるために、指先・頭頂・足の先を意識します。更にこの先端が空間に伸びていく事をイメージしましょう。
▼手と前腕。そして胴体
▽手=指・手の甲・手首
・既に検討した通り、指は基節骨から始まり、指の動きは基節骨の内側(底)から始まることを認識しましょう。
・手の甲は中手骨の部分にあたり、指の動きを補助する役割があります。ここをしっかりと指の動きに適合させてあげることが、上達のカギです。
・手首は中手骨の動きに伴います。
▼手首や腕・肩甲骨は"使わない"、その代わりに"緩める"or"開く"
一般的に指導をされる際、「腕や手首を自由に使って」「背中から意識して」等の言葉を用いられるかと思います。しかしこの言葉には語弊が含まれていると思います。
先述した通り、手首から後ろは手の動きに"伴うもの"であって、主体的に"使うもの"ではないのです。あえて付け加えるなら、手首を上下に軽く振る動きが打鍵を助けてくれることもあります。しかし基本的には指の動きと、その動きを補助する中手骨の動きに伴うものだと考えます。
演奏をする際に多くの身体エネルギーが必要な場合があります。
この時には、腕や肩甲骨を緩める意識or開いてあげる意識を持つだけで、そこ部分から十分な身体エネルギーが生まれてくることを感じることが出来ます。
しかし、生まれてきた身体エネルギーも、指先のコントロールが伴わない事には、良い演奏エネルギーに替えることはできません。
演奏をする際にはまず、指で十分に鍵盤をコントロールすることに重きを置きましょう。
まとめ
演奏は"指"で鍵盤をコントロールすることから始め、そこに中手骨を合わせてあげる。手首はその動きに伴い、その延長として前腕も手首に動きに沿う。肘から後ろは使わない、その代わりに緩めるor開けてあげることを意識する。そうすることによって、演奏に必要十分な身体エネルギーが生まれてきます。
以上で身体の使い方についての簡潔な考察を終えます。
感覚的なものを文章に落とし込んだので、意図が伝わりにくい箇所もあるかと思いますが、折を見て文章なども改善していこうと思います。
次回からは"楽譜の読み方の原則"について記していきます。
▼指先・頭頂・足の先
身体を大きく捉えるためには、身体の各先端を意識に上げることが効果的です。そうすることによって、意識的に捉えられる空間が飛躍的に広がることを感じられます。
大きな空間を感じるために、指先・頭頂・足の先を意識します。更にこの先端が空間に伸びていく事をイメージしましょう。
▼手と前腕。そして胴体
身体を意識的に捉えるために、それを構成している"区分"について認識を持ちましょう。これはつまり"手"と"前腕"、そして"胴体"です。この時の胴体とは肘より後ろの事を指します。
▽手=指・手の甲・手首
手は、"指"と"手の甲"・"手首"から構成されています。
・既に検討した通り、指は基節骨から始まり、指の動きは基節骨の内側(底)から始まることを認識しましょう。
・手の甲は中手骨の部分にあたり、指の動きを補助する役割があります。ここをしっかりと指の動きに適合させてあげることが、上達のカギです。
・手首は中手骨の動きに伴います。
この時に、手首を"使う"のではなく、"手首の動きに伴うもの"として考えます。
▼手首や腕・肩甲骨は"使わない"、その代わりに"緩める"or"開く"
一般的に指導をされる際、「腕や手首を自由に使って」「背中から意識して」等の言葉を用いられるかと思います。しかしこの言葉には語弊が含まれていると思います。
先述した通り、手首から後ろは手の動きに"伴うもの"であって、主体的に"使うもの"ではないのです。あえて付け加えるなら、手首を上下に軽く振る動きが打鍵を助けてくれることもあります。しかし基本的には指の動きと、その動きを補助する中手骨の動きに伴うものだと考えます。
演奏をする際に多くの身体エネルギーが必要な場合があります。
この時には、腕や肩甲骨を緩める意識or開いてあげる意識を持つだけで、そこ部分から十分な身体エネルギーが生まれてくることを感じることが出来ます。
しかし、生まれてきた身体エネルギーも、指先のコントロールが伴わない事には、良い演奏エネルギーに替えることはできません。
演奏をする際にはまず、指で十分に鍵盤をコントロールすることに重きを置きましょう。
まとめ
演奏は"指"で鍵盤をコントロールすることから始め、そこに中手骨を合わせてあげる。手首はその動きに伴い、その延長として前腕も手首に動きに沿う。肘から後ろは使わない、その代わりに緩めるor開けてあげることを意識する。そうすることによって、演奏に必要十分な身体エネルギーが生まれてきます。
以上で身体の使い方についての簡潔な考察を終えます。
感覚的なものを文章に落とし込んだので、意図が伝わりにくい箇所もあるかと思いますが、折を見て文章なども改善していこうと思います。
次回からは"楽譜の読み方の原則"について記していきます。