2016年3月10日木曜日

"パリ"という名の美術館

 本番一週間前という時期ではありますが、友達との弾きあい等も含めて、花の都のパリへと赴いて来ました。今回はその思い出のまとめを記します。


St-Lazare駅


▼ブリュッセルから高速鉄道で約1時間30分。早朝の電車に乗ってパリへと行って来ました。ベルギーにお引越しをしてから既に2年になるのですが、その間に一度もパリへとは戻らなかったので、本当にひさしぶりの訪仏でした。

 パリ北駅につくと、国鉄であるSNCFのあのテーマを耳にして、なんとも感慨深い気持ちになり、パリの空気にも新鮮なものを感じました。
 そんな新鮮な気持ちも少し駅を歩き出すと、むしろ今もここに住んでいるような錯覚を覚え始め、そして駅の看板を見れば、昔住んでいた町へと続く電車の案内が。今夜はその家に帰らないという現実は、なんだか不思議な心持ちであります。

 パリには大きな才能を持つ人々が集まります。そういう人達に会うことが今回の目的の一つでした。
 情熱を燃やし続ける友人や良い音楽のセンスを持つ後輩、天賦の才能を持つ後輩。そんな人たちに会うと、自分が井の中の蛙になることを戒めてくれ、次へ向かうために僕のお尻を叩いてくれます。
 また、そんな友人たちとの会話は非常に張り合いのあるもので気持ちがいい。人生の悩み・音楽の悩みや、人間関係の悩みなどの日常会話も、真剣な人たちとの話は面白いものですね。


Jardin des Tuileries

 そして何と言っても、パリの魅力の一つは芸術です。パリには沢山の美術館があり、その内容も多種多様であります。美術館だけではなく、パリの街並みや公園は本当に美しく、パリは街が丸ごと美術館のようです。街の中をお散歩するだけでも、素敵な経験となります。

▼さて、今回の訪巴ではロダン美術館とルーブル美術館へ行って来ました。

 ロダン美術館へは友人の勧めもあり赴いてみました。あまり彫刻の見方は分からない僕なのですが、中庭にいる彫刻達の横を通り過ぎるのは、なんだかその時代の人々と時を同じくしているような感じがして面白いものです。そう思えるほど、彫刻の質感などがリアルなのかもしれません。


彫刻達


 この美術館の展示の中には何故かゴッホとムンクの絵があり、きっと何かしらの繋がりがあるのだろうなぁと思いながら......(案内をきちんと見ればきっと何かしらが書いてあるのでしょうが)


 ロダンと言えば有名なのは"考える人"ですが、あれは"地獄の門"の作品の中にある彫刻の一つなんですね。(単体の"考える人"もあります)
 この"地獄の門"が大変に面白かった。実物は自分が思っているよりも小さい作品で、遠目に見ると平面的に見える作品なのですが、これが門に近づけば近付くほどに立体感を増して行き、さぁその門が開かれようかと云う程の近さまで行くと、あちら側へと吸い込まれそうな感覚に襲われました。機会があれば、皆さんにも体験して頂きたいです。


地獄の門

▽ルーブル美術館では日程の関係で一時間弱しか滞在できませんでした。
 ロダン美術館へ行ったこともあり、今回は彫刻のコーナーへ。石とは思えない彫刻達の、筋肉の隆起や柔らかい肌を感じたのちに、17世紀のフラマン芸術の区画へと僕は足を運びます。(やっぱりブリュッセル・ラヴです)

 それにしてもルーブルの展示物の質と量は凄い!!

 このフラマン区画には、壁一面にタピスリーが"ずぅらーーーーーっ"と掲げてあり、この区画だけでも一つの美術館になりうる展示物に圧倒されました。そしてルーブルにこんな展示があるなんて知らなかった。もう一度パリに住むことがあれば、次はルーブルの全てを知り尽くしたい思いです。



ズラじゃない、カツ.....

 パリの文化力はやっぱり凄い。パリの街全体が一つの美術館のようで圧倒されます。住んでいた当時はそのように思わなかったのを悔しく思いつつ、成長して戻って来れた証かなとも思いつつ、またパリを訪問してみたいなと思いました。

 さて、大まかですが今回のパリ訪問の芸術編を記してみました。もう少しだけ写真も撮ったのでphotoの方で掲載しようと思います。

 次回は、もう一つの目的であった"パリの現場"を巡った感想を少しだけ記すつもりです。
 

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